【11月17日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)がロシア陸上競技連盟(ARAF)に科した暫定的な資格停止処分について、女子棒高跳びのエレーナ・イシンバエワ(Yelena Isinbayeva)をはじめとするロシア陸上界のスター選手は16日、「完全に不公平」であると批判した。

 五輪で計3つのメダルを獲得しているイシンバエワは、報道陣に対して、「無責任な選手の過ちのせいで、なぜ私のような人々が犠牲にならなければならないのですか?」と訴えた。

 世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会は先日、ロシア陸上界で国ぐるみのドーピングと大規模な腐敗が横行していると告発する報告書を発表し、同国の陸上選手が国際大会に出場するのを禁止すべきだと勧告していた。

 そして、13日にIAAFがロシア陸連に対して暫定的な資格停止処分を下すと、同国を代表する陸上選手の間で怒りが噴出した。

 来年のリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)大会を、出場5回目にして最後の五輪と位置付ける33歳のイシンバエワは、IAAFに対して寛大な措置を要請していたが、今回の決定を受けて14日、インスタグラム(Instagram)で「ショックです」とコメントした。

 露スポーツ省は、3か月で同国の陸上界を改革する考えを発表し、来年8月に開催されるリオデジャネイロ五輪に間に合わせたいとしている。