【4月29日 AFP】ロシア国防省は28日、同国軍が2月に掌握したアウディーイウカ(Avdiivka)から約10キロの地点にある村を制圧したと発表した。一方、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー(Oleksandr Syrsky)総司令官は、戦況悪化を認めた。

 ウクライナ軍が米供与の兵器の到着を待つ中、ロシア軍はウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州で前進を続けている。

 シルスキー氏は、「前線の戦況は悪化している」とフェイスブックに投稿。2014年以降、親ロシア派の支配下に置かれている州都ドネツクを縦断する前線の一部で、ウクライナ軍は西方の新たな防衛線まで「後退した」と明らかにした。

 さらに、ロシア軍は「兵力と軍事的手段において非常に優勢」で、「一部の地区で戦術的成功を収めた」と述べた。

 シルスキー氏は一方で、ロシア軍は「作戦上では」優位に立っているわけではないと主張。同軍は甚大な損害を被った部隊に代わり、新たな部隊を投入していると指摘した。 (c)AFP/Emmanuel PEUCHOT