英、ニンジャソード所持禁止 刃物犯罪「危機」対策で
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【3月28日 AFP】英政府は27日、「ニンジャソード(忍者刀)」と呼ばれる刃物の所持を禁止し、違反者には6月以下の禁錮刑を科すと発表した。政府が刃物犯罪による「国家的危機」と称している事態を抑制するための措置。
内務省によると、ほとんどのニンジャソードは刃渡り14~24インチ(約36~61センチ)で、刀身は真っすぐ、先端は尖っている。
8月1日からニンジャソードの個人的な所持は禁止され、6月以下の禁錮刑が科される。今後の法改正で、2年以下の禁錮刑に引き上げられる予定。
公の場での携帯は既に違法で、4年以下の禁錮刑を科される。
ニンジャソードの所持禁止は、いわゆる「ローナン法」の最終部分。同法は、政府の犯罪対策および警察関連法案の一環として先月議会に提出された刃物犯罪対策の一連の措置によって構成されている。
これに先立ち昨年9月には、ゾンビ映画にインスピレーションを得た「ゾンビナイフ」やマチェテ(山刀)の所持も禁止されている。このときの措置では、刃渡り8インチ(20センチ)以上のナイフや、ギャングに使われることが多いのこぎり歯状のナイフが禁止された。
キア・スターマー首相は刃物犯罪を「国家的な危機」と呼んでいる。
内務省によると、ニンジャソードの禁止に先立ち、7月に1か月の自主提出期間が設けられる。
政府の公式データによると、英国の刃物犯罪は2011年以降、イングランドとウェールズで着実に増加している。
北部マンチェスターを除くと、2023年7月~2024年6月の1年間で、鋭利な刃物を使った犯罪は5万973件発生。2010年4月~2011年3月の1年間の3万6000件から、41%増加した。(c)AFP