【3月28日 AFP】米国のマルコ・ルビオ国務長官は27日、ベネズエラが新たに石油資源を発見した隣国ガイアナを攻撃すれば、米軍の力を行使してガイアナを守ると厳しく警告した。

キューバ系米国人のルビオ氏が嫌うニコラス・マドゥロ大統領率いるベネズエラは、ガイアナが実効支配するエセキボ地域の領有権の主張を強めており、今月初めには侵入したと非難された。

ガイアナを訪問したルビオ氏は共同記者会見で、「今、国務長官として断言できる。冒険主義には結果が伴う。攻撃的な行動には結果が伴う」と述べた。

米石油大手エクソンモービルによるガイアナでの石油事業をベネズエラが攻撃した場合、米国はどう対応するかと問われたルビオ氏は、「彼らにとって非常に悪い日、非常に悪い週になるだろう」と答えた。

軍事的な対応を明言することは避けたが、ルビオ氏は「われわれは強力な海軍を有しており、ほぼどこにでも行ける」と述べた。

ルビオは、情報共有の強化などを通じてガイアナとの安全保障協力を強化する協定に署名した。両国は数年前、共同海上パトロールに合意していた。

ガイアナのイルファーン・アリ大統領は、ベネズエラの主張を「不当」と呼んだルビオ氏の立場を歓迎し、「米国の保証により、わが国の領土保全と主権が確保されることを非常に嬉しく思う」と述べた。

ベネズエラのイバン・ヒル外相はテレグラムでの声明で、ルビオ氏の発言を米政府の「脅しと虚勢の古いシナリオ」として拒否し、「われわれは紛争を必要とせず、求めてもいないが、外国の利益がわが国のエセキボに関する現実を書き換えようとすることも許さない」「この紛争から手を引け!」と付け加えた。

米国のマウリシオ・クラベルカロネ中南米特使は以前、米国が湾岸地域と同様の「拘束力のある」安全保障関係をガイアナと築くことを構想していると述べた。湾岸地域では、米軍が石油資源の豊富なアラブ君主国を特にイランから守っている。(c)AFP