中国に9000万人の「若年高齢者」 今後10年が高齢化対応のチャンス期間
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【3月28日 CGTN Japanese】中国民政部の唐承沛副部長は23日午後、国務院発展研究センター主催の中国発展ハイレベルフォーラムで、中国の人口高齢化には課題とチャンスが併存していると指摘しました。2035年までの今後10年間は、ベビーブーム世代が相次いで退職時期を迎える一方で、人口構成に占める高齢者の年齢は相対的に低めであり、今世紀残りの期間は中国の人口高齢化の速度が比較的緩やかな時期になるため、積極的な高齢化対応に向けた重要な「ウインドウピリオド(チャンス期間)」だと予想されています。中国の60歳以上の高齢者人口は今後10年間で、毎年1000万人超の純増が見込まれています。
唐副部長は、「これらの新たに高齢期を迎える世代は平均的な教育水準が高く、経験豊富で健康状態も良好であり、社会参加への強い意欲を備えており、新たな『銀髪人材ボーナス(シルバー人材の優位性)』を形成している。特に昨年末時点で60~65歳の若年高齢者層は約9000万人規模に達している。中国は世界で最も高齢化が進んだ国の一つであり、高齢者人口が最も多く、高齢化のスピードが最も速く、人口高齢化への対応という任務が最も重いという課題を抱えている。人口構造の変化から見ると、高齢化に加えて人口のマイナス成長、少子化、地域ごとの人口増減の分化が同時に進行し、要介護高齢者や独居老人の規模・比率が拡大し、高齢者人口扶養率が上昇する傾向が顕著だ」と指摘しました。
唐副部長はまた、高齢者政策体系の整備、介護サービス改革の深化、高齢者に優しい社会構築の加速、高齢者向け社会保障・健康支援システムの改善推進など、高齢化に対応した国家戦略に積極的に対応する施策を紹介しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News