【3月26日 AFP】スペイン政府は、人工知能(AI)を用いて人物の顔や体を使い、本人の同意なしに偽の性的動画を生成することを違法とする法案を発表した。

フェリックス・ボラニョス法相は閣議後の会見で、「性的または侮辱的なディープフェイク」を「人の尊厳や道徳に反する犯罪と見なす」という政府の意向を明らかにした。

政府はこの措置について、IT技術の危険から「少女と少年ら未成年者を守る」ことを目的とした法案の一環であり、「プライバシーの権利」を保証するためだと説明している。

スペイン当局は近年、AIを用いて作成された偽のヌード画像が拡散される事件に対処してきた。また、未成年者に対して偽のヌード画像を送り、その拡散を止める代わりに金銭を要求する事件も発生している。

法案では、スマートフォンやタブレットのメーカーに対して、無料のペアレンタルコントロールシステムをデバイスの初期設定で有効にすることを義務付け、ネットのインフルエンサーには「年齢確認システム」を登録者に利用させるよう求めている。(c)AFP