米副大統領もグリーンランド訪問へ トランプ政権の圧力強化
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【3月26日 AFP】米国のJ・D・バンス副大統領は、28日に妻のウシャ氏と共にデンマーク自治領グリーンランドを訪問すると述べ、ドナルド・トランプ大統領が買収を望む同自治領への圧力を強めた。
外交政策でトランプ氏の「攻撃犬」となっているバンス氏は、現地に駐留する米宇宙軍を視察するだけでなく、グリーンランドの「安全保障状況を確認する」と述べた。
バンス氏の発表の数時間前には、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相が米国のセカンドレディーの訪問がグリーンランドとデンマークの両方に「容認できない圧力」をかけると批判した。
バンス氏は25日に動画で、「ウシャが28日にグリーンランドを訪問するというニュースがあまりにも盛り上がっており、彼女一人に楽しませたくないと思い、一緒に行くことにした」と述べた。
ホワイトハウスは後に、ウシャ氏の犬ぞりレース視察を含む、以前に発表されたスケジュールがキャンセルされたと発表。グリーンランド北西部のピトゥフィク宇宙基地で夫に合流する予定だと述べた。
トランプ氏は1月に政権に復帰して以来、米国が国家安全保障上の理由からグリーンランドを掌握することを望んでいると主張しており、武力行使の可能性を排除していない。
バンス氏は動画で、「米国、カナダ、そしてもちろんグリーンランドの人々を脅かすために」他国がグリーンランドを利用しようとしていると述べ、「トランプ大統領に代わって、グリーンランドの人々の安全を再び強化したいと考えている」と付け加えた。
グリーンランドのムテ・エーエデ首相によると、マイク・ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)も今週グリーンランドを訪問する。米国メディアはエネルギー長官のクリス・ライト氏も訪問予定だと報じている。(c)AFP