【2月18日 AFP】西アフリカのマリ北部ガオ州で17日、移動中の車両2台が襲撃され、民間人約20人が死亡した。地元の情報筋はAFPに対し、ロシアの民間軍事会社ワグネルの戦闘員とマリ軍が関与したと語った。

全員が殺害されたという1台目の運転手の親族は、匿名を条件に取材に応じ、一行はアルジェリアに向かう途中、「ワグネルの傭兵とマリ兵の集団」に遭遇し、銃撃されたと述べた。乗客には不法移民や遊牧民が含まれていたという。

これに対し、マリ軍の情報筋は、調査を進めているが「軍は誰も殺害していない」と否定している。

過去10年以上にわたり、国際テロ組織アルカイダやイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系組織の脅威にさらされているマリは、2020年と21年のクーデター後、軍事政権が支配しており、旧宗主国フランスが22年に軍を撤退させて以降、ワグネルの支援を受けている。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は昨年12月、マリ軍やワグネル、イスラム武装勢力による民間人に対する「残虐行為」を非難した。(c)AFP