【3月7日 AFP】欧州議会の最大会派である中道右派の「欧州人民党(EPP)」は6、7両日にルーマニア・ブカレストで開く党大会で、移民希望者の第三国への移送計画を6月の欧州議会選に向けたマニフェスト(公約)に盛り込むことを承認する見通しだ。

 計画では、欧州連合(EU)域内への移民希望者は「安全な第三国」に移送され、申請内容が認められればその地で保護を受けられる。

 そのうちの一部については、「脆弱(ぜいじゃく)な個人を対象とする人道枠」を通じて域内への受け入れが認められる可能性もある。

 EU域内への移民希望者は急増しており、昨年は100万人超と、7年ぶりの高水準に達した。シリア、アフガニスタン両国出身者が引き続き主流を占めている。

 欧州ではEUを離脱した英国が、不法移民をアフリカ・ルワンダに移送する方針をすでに決めた。EU加盟国ではイタリアがアルバニアとの間で、地中海で救助した移民・難民を同国に設置する収容施設に移送する協定を結んだ。

 欧州議会選は6月6~9日に実施される。(c)AFP