【10月1日 AFP】実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏は9月30日、ドイツが地中海の移民を救済するNGOに資金支援していることについて、移民が殺到しているイタリアへの「侵攻」とも受け取ることができるとコメントした。

 地中海における移民問題をめぐりイタリアのジョルジャ・メローニ(Giorgia Meloni)首相は最近、不法移民のイタリア流入を支援するNGOにドイツが資金を出しているのは「驚き」だとする書簡をドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相に向けて送付したばかり。

 ドイツ側は、イタリア国内での移民支援および海上での救出に向けたプロジェクト2件に40万ユーロ(約6300万円)と80万ユーロ(約1億2700万円)を拠出したことを認めている。

 マスク氏は、10月8日に行われる独バイエルン(Bavaria)、ヘッセン(Hesse)両州での議会選挙を控え、「(極右政党)『ドイツのための選択肢(AfD)』が勝利して『欧州の自殺』を阻止する」ことを望むとする、「ラジオ・ジェノア」と名乗るソーシャルメディアX(旧ツイッター〈Twitter〉)への投稿を共有し、自らも「民主主義国の政府が民意に反しているなら、選挙で反対票が投じられる必要がある」と主張した。

 イタリア内務省によると、今年これまでに同国には13万人超と、昨年全体のほぼ2倍の移民が殺到。ドイツへの移民流入も急増しており、州議会選挙の争点の一つとなっている。(c)AFP