【3月6日 AFP】サッカーアルゼンチン代表のスーパースターであるリオネル・メッシ(Lionel Messi)を、13歳でスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に迎え入れる約束を書きつづったナプキンが、テーブルクロスなどのオークションを手掛けるボーナムス(Bonhams)で競売に出された。

 素人目にはただのナプキンにも見えるが、ボーナムスは公式に38万ドル(約5700万円)から最高63万5000ドル(約9500万円)の入札額を予想しており、同オークションハウスの書籍と手稿の担当者は「それよりもさらに高額になることも十分予測できる」と話している。今回は3月18日からの入札開始を前に、関心を高める目的で展示された。

 ナプキンの逸話はすでにさまざまなところで語られている。長引く交渉にメッシの父親がいら立つ中、運命の話し合いは2000年12月14日、バルセロナ市内のテニスクラブで、バルセロナのスポーティングディレクターだったカルロス・レシャック(Carles Rexach)氏と代理人のジョゼップ・ミンゲラ(Josep Minguella)氏、オラシオ・ガッジオーリ(Horacio Gaggioli)氏の間で行われた。

 その席で、レシャック氏はメッシに対するクラブの関心を示すため、ナプキンに手を伸ばし、青のペンで「私の責任の下、どんな反対意見があろうと、合意した金額に従うことを条件にリオネル・メッシ選手と契約する」ことに合意すると記した。その後に正式な契約書が作成されたが、ガッジオーリ氏はこの仮契約のナプキンを25年近く保管しており、今回売り出すことを決めた。

 現在米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミ(Inter Miami)に所属するメッシは、2021年までプレーしたバルセロナで10度のリーグ優勝を果たし、クラブ歴代最多となるリーグ通算474ゴールを挙げた。

 映像は5日撮影。(c)AFP