【2月19日 AFP】国際プロサッカー選手会(FIFPro)が19日、現行のAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)は「持続可能ではない」と指摘し、大会を統括するアジア・サッカー連盟(AFC)について選手やクラブの声に耳を傾けていないと主張した。

 AFCチャンピオンズリーグは現在、今季の大会の決勝トーナメント1回戦が開催中で、サウジアラビアのチームにクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)やネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)らが加入したことでかつてなく注目が集まっている。

 大会にはオーストラリアから中東、中央アジアにまで及ぶ広大な地域のチームが参加し、決勝までは東地区と西地区に分けて争われる。来季からは、途中までは同じように東西に分けて行われる一方、準々決勝以降はサウジアラビアでの集中開催となるが、この新方式についても、FIFProは持続可能ではないと指摘している。

 FIFProの山崎卓也(Takuya Yamazaki)アジア代表は、19日に公開されたレポートの中で「今こそ、何がサステナブルな仕組みかを、全ての関係者がオープンに議論すべきタイミング」だと呼びかけ、分析の結果として「メリットがデメリットを上回るとはいえない、ゆえにサステナブルな仕組みではない」ことが分かったとした。

 FIFProも、AFCの意思決定プロセスについて「プロサッカーの重要なステークホルダーである選手やクラブの声が、直接反映できる構造になっていない」と指摘し、AFCに対して「国際大会の開催方式、日程に関する決定について、選手、クラブ・リーグと真のパートナーシップを確立」するよう呼びかけた。

 さらに、チャンピオンズリーグ出場クラブの平均的なチームクオリティーは日本と韓国、サウジアラビアの国内1部リーグよりも劣ると指摘し、大会の全体的な質も下がり続けているとした。長距離移動に伴う各クラブの金銭的負担や、移動や試合日程による選手への負担に対しても、懸念を示した。

 AFPはマレーシア・クアラルンプールにあるAFC本部に連絡を取ったが、回答はなかった。(c)AFP