【12月7日 AFP】イタリアは、中国の巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」から離脱した。政府関係者が6日、AFPに明らかにした。

 日刊紙コリエレ・デラ・セラによれば、イタリア政府は3日前に中国側に通知した。

 イタリアは2019年、先進7か国(G7)で唯一、一帯一路に参加。しかし、経済的恩恵は限定的とされ、ジョルジャ・メローニ(Giorgia Meloni)首相は離脱を模索していた。

 中国との取り決めでは、今年末までに離脱を通告しなければ、参加資格は来年3月に自動更新されることになっていた。

 メローニ政権としては、離脱すれば中国を刺激し、イタリア企業に報復対象となる恐れがあると懸念していた。一方、アントニオ・タヤーニ(Antonio Tajani)外相はこの日、中国とは「戦略的パートナーシップ」の締結を改めて検討すると述べた。

 一帯一路は、影響力拡大を狙う習近平(Xi Jinping)国家主席が対外政策の柱に据えており、150か国以上が協力覚書に署名したとされる。中国は、同構想の下での参加国とのインフラ事業契約総額は2兆ドル(約295兆円)を超えたと主張している。(c)AFP/Alice RITCHIE