【11月21日 AFP】イタリア南部カラブリア(Calabria)州の裁判所は20日、3年近くに及んだ裁判で、マフィア「ヌドランゲタ(Ndrangheta)」の構成員約200人と協力者に対し、計約2000年の禁錮刑を言い渡した。

 裁判長は1時間半以上かけて、被告人の氏名と罪名、量刑を言い渡した。刑期は数か月から30年にわたった。

 検察側はマフィア構成員322人と協力者に対し、合わせて禁錮約5000年を求刑していた。

 裁判は2021年1月に始まり、2年9か月続いた。20日には、被告207人に対し計2150年の禁錮刑が言い渡された。うち古参の構成員4人に対しては、それぞれ禁錮30年の判決が下された。131人が無罪とされた。

 裁判では、ヌドランゲタと政治家など権力者との密接な関係も明らかになった。

 カラブリア州の貧困地域を拠点とするヌドランゲタは、海外にも影響力を拡大。欧州のコカイン取引をほぼ独占し、世界40か国以上にネットワークを広げている。

 裁判では元構成員50人以上の証言から、多数の残虐行為や厳しい支配が明らかになった。これらには、待ち伏せ攻撃、経営者への揺さぶり、公開入札での不正行為、武器の備蓄、票集めや権力者への献金なども含まれる。(c)AFP