■通信障害

「悲惨な状況で家族とは2週間も会えていない。常に家族のことを考えてしまい、それがプレッシャーになっている」と言うヒジャジさん。

 スペイン国籍も保有しており、エジプトとガザ地区の境界にあるラファ検問所が開けばガザ地区から出ることはできる。だが「自らの職務を遂行する」覚悟だとし、可能であれば「家族は避難させたい」と話した。

 モハマド・ダヘルさん(34)は、ヨルダンのテレビ局ロヤ(Roya)で働く。家族をガザ市から中部ヌセイラト(Nuseirat)に避難させてからナセル病院で同僚と合流した。

 ダヘルさんは、もう何日もひげをそっていない。「戦争が終わったらそる。清潔を保つため、個人的な理由でトイレを使うことはできないから」とその理由を述べた。

 衛生以外の問題ももちろんある。トルコの国営TRTワールド(TRT World)特派員であるニザル・サーダウィさん(36)は「通信網が標的となり、通信障害が起きている。同僚や家族、情報筋と連絡を取り合うのが困難だ」と訴えた。

 病院での滞在については、「当初は、車と車の間に防弾チョッキを敷いて駐車場で寝ていたが、数日前にマットレスを入手した。防水シートを張って、テントのようなものを設営することができた」と説明した。

 地区の住民と同様にジャーナリストたちも、いつ家族を失ってもおかしくないという状況の中で仕事を続けている。

 中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(Al Jazeera)は25日、アラビア語放送のガザ地区筆頭特派員であるワエル・ダフドゥーフさんの妻と息子、娘が「イスラエルの空爆で」死亡したと伝えた。(c)AFP/Mai Yaghi