【10月24日 CGTN Japanese】中国中部・重慶市渝北区のある団地で16日、女の子の頭が8階のベランダの欄干の隙間に挟まれる事故が起きました。親切な隣人が7階の窓から外に出て、体が宙に浮いた状態の女の子の足をしっかりつかんで十数分間持ち上げ続けました。最終的に女の子は市民と消防士の協力によって無事に救出されました。

 同日午後4時ごろ、7階に住む25歳の費関双さんは窓の外から叫び声が聞こえ、見てみると、8階のベランダの欄干の隙間に女の子の頭が挟まれ、その体は宙に浮いていました。緊急事態を見て費さんはためらわずに自宅の窓から這い出て、狭い窓台に沿ってゆっくりと移動し、女の子の家の階下のベランダに飛び込んで、そしてエアコンを置く台に立って、女の子の足首をつかんで、上に持ち上げるように努めました。

 しかし、頭を挟まれた女の子がもがいていたため、女の子が挟まれて窒息することや滑り落ちてくることを心配した費さんは、女の子を慰めながら、全力を尽くしてしっかり足をつかんでいました。時間が経つにつれて、費さんの両手、両腕は次第に痛くなり、しびれてきました。15分後、ようやく消防士が救助に駆け付け、女の子を無事に救出しました。その時の費さんは両腕の感覚がもうなくなっていました。

 その後、急用で外出していた女の子の保護者が戻ってきて後悔し、費さんや消防士らに感謝の言葉を述べました。女の子は病院に運ばれて検査を受け、擦り傷以外に問題はありませんでした。

 費さんは間もなく出産する妻に付き添うため、病院の近くにあるこの団地に一時的に住んでいたのです。人を救うことについて費さんは、「このような状況に遭ったら、誰もが助けるだろう。自分の能力が及ぶのであれば、助けなければならない。僕ももうすぐお父さんになるのだから!」と述べました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News