【10月18日 CGTN Japanese】中国国内では多くの疾病予防管理センターがマイコプラズマ肺炎の予防に重点を置くよう社会に向けて注意喚起しています。

 中国南部広東省の大手病院小児科の医師は「今年はマイコプラズマを感染した子が明らかに増加している。治療にきた子はみな、咳がひどい。さらに今年は治療が難しく、重症の子もいる」と話しました。上海児童医学センターは7月以来、肺炎に感染した小児患者400人近くを受け入れました。肺炎の患者が小児患者全体に占める割合は例年の2倍前後に達しているとのことです。

 マイコプラズマ肺炎は児童コミュニティーを通じて感染する肺炎でよくみられる病原体の一つで、秋と冬に多発します。近年、中国では児童コミュニティーを通じて感染した肺炎の10〜30%がマイコプラズマによるものだとの研究発表がありました。

 2020~2022年、こまめな手洗いやマスク着用などの措置で、マイコプラズマ肺炎の流行は低水準にとどまりました。研究によると、マイコプラズマの感染が少なかったことから、子供は免疫刺激の欠如のために免疫力が低下してしまいました。その結果、再びマイコプラズマに接触した場合、免疫過激反応が誘発されます。また、より深刻な爆発的流行を引き起こす可能性があります。例えば、先日の国慶節(新中国成立記念日)大型連休中には外出する際にマスクを着用する人が少なくなり、感染の小さなピークが現れる可能性が出ているとのことです。

 広州市内にある南方医科大学南方病院の難病感染症センターの彭劼主任は、「日常での予防が必要だ。マイコプラズマにはワクチンがないが、インフルエンザにはワクチンがあるので、ワクチン接種を勧める」と述べました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News