【8月7日 AFP】世界で記録的な高温が観測されている。地球上で最も暑い地域の一つ、中東湾岸に暮らし、洗車で生計を立てているイッサム・ゲネディさんは、アラブ首長国連邦(UAE)の夏は常に溶鉱炉のようだが、今年はさらにひどいと言う。

 ドバイで働くエジプト移民のゲネディさんは、気温40度を超える過酷な環境下で洗車し、1台当たり25ディルハム(約975円)を稼ぐ。

 屋外洗車場での作業を中断してAFPの取材に応じ、「今年の夏は例年よりもきつい」「正午から3時か3時半までは仕事にならない」と話した。

 UAEでは今年、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が開催される。厳しい暑さが続く夏の間、人々は避暑地に移動したり、自宅やオフィス、商業施設などの冷房が効いた室内で過ごしたりする。それが可能な人は。

 低賃金の、主に移民の肉体労働者以外、通りに人影はほぼない。もっとも、日中の一番暑い時間帯は屋外での労働が禁じられてはいる。

 湾岸は、どこも同じような状況だ。ペルシャ湾に浮かぶ島国バーレーンでは今年7月の月間平均最高気温が、2017年に記録された42.1度を上回った可能性がある。同国では17年と20年、7月の平均気温が36.9度を記録している。

 世界最高気温がしばしば記録されるクウェートでも、今夏は50度を超える可能性があると、専門家は注意喚起している。