米ユダヤ教施設銃乱射事件、極右団体に向けられる注意の目
このニュースをシェア
■白人至上主義のデモ
2017年8月11日と12日、バージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)で、白人至上主義を訴えるデモ「ユナイト・ザ・ライト(Unite The Right)」が行われた。全国から多数のネオナチや、白人至上主義団体が集まったが、これに対抗する形で、反極右団体の人々も数千人集まった。
両者は路上で衝突した。オルト・ライトの活動家の男が、車で反対派の群衆に突っ込み、女性1人が死亡する事件が発生した。
■トランプ氏の立場は?
トランプ氏の長女イヴァンカ(Ivanka Trump)氏とその夫ジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏はユダヤ教徒で、トランプ氏はたびたび反ユダヤ主義を強く非難してきた。
だが、オルト・ライトに対するトランプ氏の態度は、反ユダヤ主義に対する態度に比べてあいまいに見える。
シャーロッツビルで事件が発生した後、トランプ氏は48時間もコメントを出さなかった。その後に出されたコメントは、ネオナチが暴力を引き起こした多くの証拠があるにもかかわらず、「両者」を非難するにとどまった。
この中でトランプ氏は「双方に非常に素晴らしい人々がいる」と述べたが、こうしたコメントがオルト・ライトに力を与えているとする批判の声も上がった。
批判を受けたトランプ陣営は、大統領は憎しみをあおってなどいないと反発し、「怒り」と分断をあおる「いいかげんな」マスメディアにこそ責任があると語気を強めた。(c)Paul HANDLEY