【11月14日 AFP】ラグビーニュージーランド代表、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)の名選手で、現在はヘリコプターのパイロットを務めるリッチー・マッコウ(Richie McCaw)氏が14日、マグニチュード(M)7.8の巨大地震が発生した同国で最も被害の大きかった地域へ入り、救助活動で中心的な役割を担った。

 オールブラックスの主将として2度のW杯制覇を経験し、現在は民間企業でヘリコプターのパイロットを務めるマッコウ氏は、クライストチャーチ(Christchurch)の自宅で地震によって目を覚ますと、漁村カイコウラ(Kaikoura)の状況確認と救助を行う任務に就き、孤立した地域の住民の安否を確認する救助チームをクライストチャーチから現地へ輸送した。

 クライストチャーチは5年前にも巨大地震の被害に遭っており、今回の地震では同地から北へ約180キロメートルのカイコウラ村が、特に被害の大きい地域とみられている。

 マッコウ氏はニュージーランド・ヘラルド(New Zealand Herald)紙に対し、「みんなと同じように、夜中に起こされた。たしかに少し怖かったよ。道路には大きな亀裂が走っていた。斜面はひび割れていて、もちろん地滑りも起きていた」と話した。

「線路が海へ突き出している場所もあった。地滑りで押し出されたんだろう。昨晩に関しては、夜中に訪れてうれしい場所ではなかったかもしれない」

 ニュージーランドで発生した今回の地震は、ほぼ全域で揺れが感じられるほどの巨大なもので、現時点で2人の死亡が確認されているほか、インフラ設備が深刻な被害を受けている。(c)AFP