【9月22日 AFP】14F1第14戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2014)は21日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝し、ドライバーランキングでも首位の座を取り戻した。チームメートのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)は電気系統のトラブルでリタイアした。

 ポールポジションからスタートし、圧倒的な速さでレースをリードしていた29歳のハミルトンは、セーフティーカーの出動が長引き差を縮められ、終盤には再度アタックを余儀なくされたものの、レッドブル(Red Bull)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)をかわして勝利をものにした。

 今季7度目の優勝で、キャリア通算29勝目を記録したハミルトンは、同GPを3連覇していたベッテルの前に立ちはだかり、シンガポールで2勝目を飾った。

 13秒5差で2位に入ったベッテルに続き、チームメートのダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3位、フェラーリ(Ferrari)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が4位、ウィリアムズ(Williams)のフェリペ・マッサ(Felipe Massa)が5位に入った。

 近年まれにみる激戦となっている総合争いは、5戦を残しハミルトンが合計241ポイントでトップに立ち、ロズベルグに3ポイント差をつけている。

 ハミルトンは、「昨夜、こうなる夢を見たんだ」と語った。

「状況が変わったことは間違いない。期待していた通り、クリーンなレースになった。チームは常に、2台のマシンでワンツーを飾ることを目標にしているから、これからまだやることはある」

 ロズベルグは、マリーナベイ・ストリート・サーキット(Marina Bay Street Circuit)で行われるレースを前に、ハミルトンに22ポイント差をつけていた。

 しかし、ロズベルグはこの夜不運に見舞われ、フォーメーションラップでスタートできなかった。

 この結果、ロズベルグはピットスタートを余儀なくされ、電気系統のトラブルを抱えたままの状態でレースに臨むことになった。

 ハミルトンがベッテルに2.3秒差をつけていたレース5周目に、ロズベルグは20番手まで追い上げた。

 その後、ハミルトンが13周目にピットインしたのに対し、ロズベルグは翌周でピットインしたが、そのままリタイアすることになった。

 ケータハム(Caterham F1 Team)の小林可夢偉(Kamui Kibayashi)も、リタイアを強いられている。(c)AFP