【9月9日 AFP】メルセデスAMG(Mercedes AMG)のエグゼクティブディレクターを務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏は、第13戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2014)でのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)の優勝が仕組まれていたのではないかという陰謀説を真っ向から否定した。

 ヴォルフ氏は、ドライバーランキングで首位を走るニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)のブレーキングのミスをチームが画策したのではないかという説は事実無根だと話した。

 英メディアは、久々のポールポジションを獲得したハミルトンが優位に立てるよう、ロズベルグがチームの命令に従ったのではないかとうわさしている。

 2週間前の第12戦ベルギーGP(Belguim Grand Prix 2014)では、両選手のマシンがレース中に接触した結果、ロズベルグが総合争いでチームメートのハミルトンに29ポイント差をつけたばかりだった。

 しかし、7日のレースでハミルトンが優勝したことで、その差は22ポイントまで縮まった。

 ヴォルフ氏は、レースで起こったことをチームが意図的に指示することは不可能だったと話した。

「そんなことを思いつくのは、被害妄想を持った人だけだ。それをわれわれが画策していたのだとしたら、本当の大成功だね!」

「予選でルイスが良いタイムを出したから、ニコはプレッシャーを感じていたんだ。レースを見ていれば分かる」

 ロズベルグも、これは根も葉もないうわさだと一蹴し、メルセデスがハミルトンのために自身の優勝を阻む理由がないと話した。

「(陰謀説を)耳にはした。でも、僕が意図的にそんなことをする理由があるかい?妥当な理由が思いつかない」

「チームからの指令であれば従うのが普通だが、僕の順位を変えるようなことをする理由がないだろ」

(c)AFP/Tim Collings