【9月19日 AFP】シンガポール市街地コースこと、マリーナベイ・ストリート・サーキット(Marina Bay Street Circuit)で行われる第14戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2014)を前に、F1総合優勝4回を誇るアラン・プロスト(Alain Prost)氏は、ニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)とルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)の扱いを誤ってはいけないとメルセデスAMG(Mercedes AMG)に警告した。

 1980年代後半、マクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)で故アイルトン・セナ(Ayrton Senna)氏と不和が生じたこともあるプロスト氏だが、前回のレース中の出来事についてはメルセデスが過剰に反応しており、外部からのプレッシャーに迎合しているのではないかと話した。

 メルセデス勢が圧倒的な強さを見せている今シーズンも終わりに差しかかり、ロズベルグとハミルトンは、チームのトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表が「敵対関係」と表現する状態を落ち着けようとしている。

 しかしプロスト氏は、こういった感情的な発言が状況を悪化させているという。

「チームが100パーセント正しいことをしているとは思わない」

「ハンガリーとスパ(Spa)で、チームの対応が完璧に正しかったとは言えない。彼らは事実だけに反応するべきで、それを結果と関連づけてはいけなかった」

 ルノー(Renault)の大使を務めているプロスト氏は、「スパでの結果は最悪だった。勝てるはずのレースに負け、ルイスにとっては最悪だっただろう」と話した。

「しかしそれはただの結果で、事実はなんてことない。ただの判断ミスだ。意図的にできることではない。パンクではなく、フロントウイングを破損する可能性の方が高いんだから」

「『意図的にやった』なんていう話はばかげている。何があっても絶対に不可能だ。でも、この話についてみんな過剰に反応している。これが危険な状態を引き起こしている」

「こういった状況は、おおかたドライバー自身ではなく、外部から生まれる。驚くべきことに、トトとニキ・ラウダ(Niki Lauda)までもがニコを攻撃しようとした。状況を悪化させる恐れがあるよ」

「私の意見では、彼らがこれまで自分からミスをしたことはなかった。でもこうなった今、状況は難しくなっているね」

(c)AFP