協力:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン
「持続可能な世界を実現するために、今、日本企業が取り組んでいること~グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)15年間の歩みとSDGs」
有馬利男(グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン代表理事)・桑原りさ(キャスター、ラジオパーソナリティ、司会者 Sweet Oblige by Asa & Lisa 代表)
GOAL 12
「RESPONSIBLE CONSUMPTION AND PRODUCTION -つくる責任つかう責任-」
優秀賞「現状」
私はよく週末にゴミ拾いのボランティアをしている。植え込みや排水溝などにゴミが散乱しているのを拾い集めているとあることに気が付く。街、公園といったところにはゴミ箱が全くと言って良いほどないのだ。テロ防止、費用削減、家庭ごみの持ち込みなどの問題で、最近は街中どころか、コンビニなどもゴミ箱を店内に設置している。タピオカ店などは店頭にゴミ箱が設置してあることが多いが、飲み歩きする人のために公園などに氷が入ったままのカップが捨てられているのをよく見かける。また、子供の受動喫煙防止のため、公共の場から灰皿が消え、その代わりに路上に捨てられるタバコの吸い殻が増えた。ポイ捨てをする人が悪いのはもちろんだが、ゴミ箱がないために、人に見つからなければ良いという軽い気持ちでゴミを道端に捨ててしまう人もいるのだろう。こうした小さなことからゴミ問題は始まる。これを防ぐためにゴミ箱を設置するのも、作る責任だと思った。(ペンネーム:太陽)
[国学院久我山高校]
[講評]加来賢一(AFPWAAディレクター)
AFP通信のデータベースからSDGs のテーマに沿って一枚の写真を選ぶとき、多くの場合開発途上国に於ける困難な情況に関心が向きがちです。しかし、このレポートは大阪道頓堀の町を描写した写真を取り上げて論旨を展開しています。今回の作品は外国の困難な情況に思いを巡らすだけではなく、今そこにある私たちの「現状」について考えることも大切だと気付かせてくれます。
SDGsポイント研究所賞「一人一人が世界を救う」
人間の生活の発展を求めて世界では沢山の製品が開発されてきたが、そのことが少しずつ人間の幸せを奪っている。大量生産し大量消費する。大人たちは、20世紀に100年がかりでこのサイクルを築き上げた。けれど、だからといって、このサイクルによって起きている様々な環境問題を、私たちは大人のせいにばかりして、つまり他人事として考えてはならない。
写真の男性は、このゴミの中からまだ使えるものを探している。また、そしてこのゴミだらけの地には、男性の隣や右奥にいる犬たちが元々暮らしていた。大量生産と大量消費の果てに、人間を通り越して動物にまで被害を与えているのだ。
この写真は現在のゴミ問題と男性の行動のようにこれからの人々が行わなければならないことの2つが同時に描かれている。
誰かにとって不要なものを必要としている人は必ず何処かにいる。ものを捨てる時に少し立ち止まって、リサイクルや寄付などまだできる事を私達は考えながら過ごしていかなければならない。[私立駒場学園高等学校 吉田 莉恩 ]
[講評]柳沢富夫(有限会社ラウンドテーブルコム取締役社長)
一枚の写真から社会課題を自分事にしているその思考そのものが未来に希望を持てる作品になっています。
佳作「宝の価値観」
黒いゴミ袋を担いでいかにも地域美化活動を行っているであろう少年は、ゴミの泉で立ち竦んでいた。こういう活動は私も行ったことがある。だが、私の活動の理念とこの少年の理念には雲泥の差があるような気がする。私は「街をきれいに」というつもりで活動していた。しかし少年に話を聞いてみると「ゴミの中から『宝探し』をしているんだよ。宝を家に持ち帰ってお母さんに褒めて貰うんだよ。」という言葉が帰ってきた。もちろん少年とは話していない。写真を観ている間に私がストーリーを作ってしまったのである。私がいつもゴミとして捨てているものが、少年にとっては宝かもしれないということに気づかされてしまったのだ。少年のゴミに対する想いを仮定してしまった事により、私は恵まれた環境だったことが分かったことが、私にとっての宝だった。
[私立駒場学園高等学校 R.H.]
AFP World Academic Archive(AFPWAA)
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