【4月21日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は20日、イスタンブールでイスラム組織ハマス(Hamas)の最高指導者イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏と会談し、イスラエルとの戦闘が続く中、パレスチナ人の団結を促した。

 地元メディアの報道によれば、ボスポラス海峡(Bosphorus Strait)を望むドルマバフチェ宮殿(Dolmabahce Palace)で行われた会談は、2時間半以上に及んだ。大統領府の声明によると、エルドアン氏はパレスチナ人の団結が「不可欠」だと述べ、「イスラエルへの最も強力な対応と勝利への道は、団結と完全性にある」と語った。

 ハマスは、米国と欧州連合(EU)、イスラエルからテロ組織に指定されている。

 エルドアン氏は最近のイラン、イスラエル双方による攻撃の応酬について、イスラエルに「地歩を固めるのを許すべきではなく、ガザに関心が向けられるように行動することが重要だ」と述べた。

 イスラエルのイスラエル・カッツ(Israel Katz)外相は会談を受け、X(旧ツイッター)に「エルドアンよ、恥を知れ!」と投稿した。

 カタールが、ハマスとイスラエルの仲介役としての役割を再検討する意向を示す中、エルドアン氏は新たな仲介役を担う意欲を示しており、17日にはハーカン・フィダン(Hakan Fidan)外相をカタールの首都ドーハに派遣した。

 ハマスは2011年、トルコに事務所を設立。最高指導者のハニヤ氏はエルドアン氏との関係を維持し、頻繁にトルコを訪問している。カタールが仲介役から身を引けば、トルコはハマスとのつながりもあり、存在感を高める可能性がある。(c)AFP