【1月16日 AFP】サッカートルコ1部リーグの試合中に、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)におけるイスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)との軍事衝突に関するメッセージを示して一時身柄を拘束されていたイスラエル人選手が15日、トルコを出国した。

 身柄が拘束されていたのは、アンタルヤスポル(Antalyaspor)に所属するイスラエル人選手のサギブ・イェヘスケル(Sagiv Jehezkel)。

 14日のトラブゾンスポル(Trabzonspor)戦でゴールを決めた後、「ダビデの星(Star of David)」とともに「100日 10月7日」というメッセージが書かれた手首の包帯を示した。これはイスラエルとハマスの衝突が始まってから、同日で100日が経過したことを指しているとみられる。

 この件で、トルコ検察はイェヘスケルが憎悪を煽った疑いがあるとして捜査を開始し、アンタルヤスポルも同選手との契約を解除していた。一方のイスラエル側は拘束を激しく非難し、すでに険悪となっていた両国の関係はさらに悪化している。

 トルコのアリ・イェルリカヤ(Ali Yerlikaya)内相によると、イェヘスケルは裁判を待たずして解放された後に出国したという。今後欠席裁判が行われるのか、また同選手がトルコに戻って来る予定があるのかは即座に明らかになっていない。

 イェヘスケルは警察への供述で、ハマスに拘束された人質に関して注目を集めたかったと主張し、戦争を支持する意図はなかったと釈明した。(c)AFP/Fulya OZERKAN