【4月3日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領と習近平(Xi Jinping)中国国家主席は2日、電話で会談した。米国の対中輸出規制や台湾問題などをめぐる議論は並行線をたどったが、対話路線の後退は回避した。

 電話会談は2時間近くに及んだ。両首脳の直接対話は、昨年11月に米カリフォルニア州で行われた対面での会談以来となった。

 中国国営メディアによると、習氏はバイデン氏に、「仮に米国が中国のハイテク開発を押さえ込み、発展への正当な権利を奪うことに固執するなら座視しない」とけん制した。

 ホワイトハウス(White House)によればバイデン氏は、「米国のハイテクがわが国の安全保障を損なうために使われないように必要な行動を継続するが、通商や投資を過度に制限することはしない」と述べた。

 台湾をめぐっては、バイデン氏は、5月20日に予定されている頼清徳(Lai Ching-te)氏の総統就任を前に台湾海峡の「平和と安定」を保障するよう要請。習氏はこれに対し、中国にとって台湾問題は「越えてはならないレッドライン(譲れない一線)」だとの立場を重ねて表明した。

 米国のジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官は、3日から中国を訪問し、中国製造業を象徴する南部広州(Guangzhou)と北京を訪れる予定。アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官も近く中国を訪問する。(c)AFP/Shaun TANDON