【11月17日 AFP】米カリフォルニア州で開催されているアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせた米中首脳会談が終わり、「パンダ外交」復活の兆しが見えた。

 近年、米中関係が緊張する中、中国から米国に貸し出されているパンダの数は数頭にまで減少。今月初めには首都ワシントンのスミソニアン国立動物園(Smithsonian National Zoo)から3頭が返還された。

 だが中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は15日、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領との会談後に参加した米企業トップらとの夕食会で、「米中両国民をつなぐ親善大使」として新たにパンダを貸与することもあり得ると示唆した。

 習氏はスミソニアン動物園から返還された3頭のパンダについて「多くの米国人、特に子どもたちがパンダとの別れを惜しみ、動物園まで見送りに来たと聞いた」と言及。

 さらに「サンディエゴ(San Diego)動物園とカリフォルニアの人々が、パンダの再来をとても楽しみにしていることも知った」と述べ、米西海岸にもパンダが来る可能性を示唆した。

 現在南部ジョージア州アトランタ(Atlanta)の動物園で飼育されている米国最後のパンダたちは2024年後半までには中国に返還される。

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は記者らに「中華人民共和国が米国に再びパンダを貸し出すと決定すれば、もちろん歓迎する」と話した。(c)AFP