【3月29日 CNS】最近、甘粛省(Gansu)天水市(Tianshui)の麻辣湯(マーラータン)が人気を博している。

 天水マーラータンブームの火付け役となったのは、ネットユーザー@一杯梁白開が投稿した店舗探策動画だ。2月13日、このグルメブロガーは7秒間の動画で、故郷天水市の「海英マーラータン」という店の天水マーラータンを紹介し、「全国で甘粛マーラータンを推奨する」というキャプションを付けた。

 この動画はすぐにネットユーザーの間で広く注目を集めた。この記事の執筆時点で、動画の「いいね!」のクリック数は136万を超え、コメント数も25万を超ええている。これにより、天水マーラータンは一躍人気商品となった。関連する統計データによれば、3月初旬から、天水マーラータンは抖音(Douyin)、微博(ウェイボー、Weibo)、小紅書(Red)、微信(ウィーチャット、WeChat)のモーメンツなどのソーシャルメディアで約14億回の再生回数を記録している。

 天水マーラータンが地元で人気を得たことを受け、他地域の業者も続々とこの美食市場に参入し、今年3月以降、多くの地域で甘粛マーラータンの新規店舗開設ブームが起こっている。不完全な統計ではあるが、「甘粛マーラータン」をキーワードに検索すると、済南市(Jinan)、成都市(Chengdu)、天津市(Tianjin)、重慶市(Chongqing)、蘇州市(Suzhou)、咸陽市(Xianyang)などの都市で、多数の「甘粛マーラータン」の新規店舗が集中的に出現していることがわかった。

 天眼査(Tianyancha)のデータによれば、今年2月から現在までに、全国でオープンした「甘粛マーラータン」の新規店舗数はすでに150店以上に上っている。

 ブームに乗じて集客を狙い、店舗を開設する業者もいる。済南のある甘粛マーラータンの新規店舗のオーナーは、今年3月に店を開業した理由として、2月にショート動画プラットフォームで天水マーラータンの動画が頻繁にプッシュされているからだと述べている。彼はビジネスチャンスを見極め、すぐに天水へ行き、マーラータンの作り方の技術を学んだ。1週間の研修後、済南に戻り、店を開業した。

 マーラータン店の開業ブームに乗り、多くの業者が参入している。3月17日、あるネットユーザーがショート動画プラットフォームで、「海英マーラータン」がある天水市秦州区(Qinzhou)の大衆路四合院美食城内にある美容室が、マーラータン店に変わったことを伝えた。

 この美容室のオーナーによると、周囲のマーラータン店が客で溢れているため、美容室が目立たなくなったことが、店を変える初めての動機だったそうだ。

「成功した転業と味の保証のため、20年の調味料経験を持つシェフを特別に招聘し、お客様に本格的な天水マーラータンを提供したい」と、オーナーは述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News