【3月18日 AFP】23-24フランス・リーグ1は17日、第26節の試合が行われ、スタッド・ランス(Stade Reims)は伊東純也(Junya Ito)が決勝点を決めてメッス(FC Metz)に2-1で勝利した。スタッド・ランスのウィル・スティル(Will Still)監督は試合後、伊東を「キープレーヤー」だと称賛し、ピッチ外の問題に影響されない心の強さをたたえた。

 伊東は両チーム1-1で迎えた79分に見事な今季3ゴール目を決め、チームに勝利をもたらした。スタッド・ランスはこれで欧州カップ戦出場圏内との勝ち点差を4ポイントに縮めている。

 伊東は日本代表として出場していた1〜2月のアジアカップ(2023 AFC Asian Cup)期間中、昨年に大阪で性加害に及んだ疑いで警察の捜査を受けていることが明らかになり、大会を途中で離脱。14日に発表された2026年W杯北中米大会(2026 World Cup)アジア2次予選の北朝鮮戦2試合に向けた代表メンバーからも外れた。

 一方でスティル監督は、疑惑が浮上した後も伊東をリーグ戦6試合連続で先発起用している。スティル監督は伊東について「精神的に強く、自分を信じている」と評価し、「自分を疑ったり、自ら気持ちを落としすぎたりしていない」と続けた。

 さらに監督は「私は彼がこのクラブにいるときの人間性を見ている」とすると、「われわれは彼のためにいるし、彼もわれわれのためにいる」と話し、「彼はキープレーヤー。間違いなく、現時点で日本最高の選手の一人だ」と称賛した。

「チームとして勝つのが難しい試合をものにするには、重要な選手の力が必要なときもある」

 伊東は疑惑を否定し、現在は告訴した女性側に2億円の損害賠償を求めて提訴している。日本代表の森保一(Hajime Moriyasu)監督は選外の理由について、本人にとっても、チームにとっても落ち着いてプレーできる環境にはならないだろうと話し、日本に戻った場合、サッカーに集中するのが難しい状況であることを挙げている。(c)AFP