【3月16日 CGTN Japanese】中国東部の浙江省寧波市に住む65歳女性の胡さんは2か月前、同市医療センターの皮膚医療美容センターを訪れ、頭皮のアザの切除手術を受けました。胡さんは病理学的検査の結果、基底細胞がんを発症していたと診断されました。執刀医の王剣副主任医師は長期にわたる髪染め剤の使用との関連性が高いと主張しています。

 胡さんの頭皮には生まれつきのアザがありました。10年以上前に白髪が増えたため、髪を染めるようになり、年に2回ぐらいの割合で髪を染めていました。この10年あまりは問題がなかったのですが、半年前に染めてもらった際に、左側頭頂部にヒリヒリとした痛みを感じました。美容師が確認してみると、胡さんの頭皮ではゴマ粒大のアザが突起しており、その部位に小さな裂傷がありました。その後2か月が経っても、この小さな裂傷は治りませんでした。地元の病院で切除してもらい皮膚の生体検査を受けたところ、基底細胞がんと判明しました。

 王剣医師が調べたところ、胡さんの言った生まれつきのアザは皮脂腺の増殖による先天性のもので、刺激が重なった結果がん化していることが分かりました。王剣医師は最終的に胡さんに悪性腫瘍の根治手術を施しました。

 王医師によると、基底細胞がんは、表皮の一番下の層にある基底細胞に発生する腫瘍で、高齢者に多く出現するとのことです。王医師は、胡さんの頭皮にあるアザが局部的にがん化してしまったことは、長期的な髪染めの刺激による可能性が高い大きいと主張しています。染毛剤には、パラフェニレンジアミン、アンモニア、過酸化水素、芳香族炭化水素、合成色素など、発がんに結びつく可能性のある物質が含まれているとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News