【3月7日 AFP】米大統領選に向けた候補者選びのヤマ場となる、予備選などの集中日である5日の「スーパーチューズデー(Super Tuesday)」は、ふたを開けてみれば予想通り民主党はジョー・バイデン(Joe Biden)大統領(81)、共和党はドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領(77)の圧勝だった。共和党ではニッキ・ヘイリー(Nikki Haley)元国連大使(52)が撤退を表明、大統領選はバイデン、トランプ両氏の再対決が確実となった。

 ヘイリー氏は地元サウスカロライナ州で演説し、トランプ氏を祝福する一方で、米国は「憎悪と分断の闇から抜け出さなければならない」と強調。今後トランプ氏を支持するかは明言せず、穏健派のヘイリー氏支持層からの支持取り付けに向けトランプ氏は努力する必要があると述べるにとどめた。

 トランプ氏はヘイリー氏の撤退表明を受け、同氏支持者に「(自身の返り咲きに向けた)わが国史上最も偉大な動きに参加」するよう呼び掛けた。

 ただ、トランプ氏は2020年大統領選の結果を不正に覆そうとした罪など複数の事件で起訴されており、今後、激戦州での予備選などで伝統的保守派層の離反を招く可能性もある。

 一方、バイデン氏もヘイリー氏について「トランプの真実」を語ったと勇気をたたえ、支持層の取り込みを図った。バイデン氏は7日の一般教書演説で、大統領選について、自身か、それとも米国の民主主義を「破壊することを決意している」トランプ氏のいずれかを選ぶ場になると国民に訴えかけるとみられる。(c)AFP/Danny Kemp and Frankie Taggart