【2月17日 AFP】ウクライナ軍は、東部の激戦地アウディーイウカ(Avdiivka)から撤退した。現場の指揮を執るオレクサンドル・タルナフスキー(Oleksandr Tarnavsky)将軍が17日未明、明らかにした。アウディーイウカの戦況はここ数日、著しく悪化していた。

 ロシアにとっては昨年5月のバフムート(Bakhmut)奪取以来、最も大きな戦果で、ウクライナ侵攻開始から丸2年の節目となる2月24日を前に、大きな象徴的勝利となった。

 タルナフスキー氏はテレグラムで、「アウディーイウカ周辺の戦況に基づき、包囲されるのを避け、兵士の死傷を防ぐため、アウディーイウカから部隊を撤退させ、より有利な防衛線に移す決断を下した」と表明。

「ロシア軍が砲撃戦で10対1で優位に立ち、絶えず攻撃し、自軍兵士の死体の上を前進してくる状況では、これが唯一の正しい判断だ」と述べた。

 ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー(Oleksandr Syrsky)新総司令官にとっては、今月8日の就任以降、最も大きな決断となった。シルスキー氏は、兵士の人命を優先し、包囲されるのを防ぐための決断だったと説明した。(c)AFP