【2月11日 AFP】パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)は10日、イスラエルが南部ラファ(Rafah)でハマス壊滅作戦を計画していることについて、「数万人」の死傷者を伴う恐れがあると警告した。

 ハマスは声明で、「ラファが侵攻を受ければ数万人の殉教者と負傷者が出る可能性がある」と述べ、いかなる軍事行動も壊滅的な結果をもたらすと指摘した。

 9日に発表されたイスラエルのラファ侵攻計画については、欧米各国・地域首脳らから批判が相次いでいる。

 米国務省はラファへの地上侵攻を支持しないとし、適切な計画がなされなければ作戦は「大惨事」になると警告した。

 また欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)は10日、X(旧ツイッター)に「一部のEU加盟国による警告と同じく、私もラファ侵攻は筆舌に尽くしがたい人道危機と対エジプト関係の緊迫化を招くと思う」と投稿した。

 ヨルダンのアイマン・サファディ(Ayman Safadi)外相もXへの投稿で、「ガザにおける新たな大虐殺は許されない」と非難した。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がラファへの侵攻計画を発表する前日には、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が「罪のない人々が飢え、困難や死に直面している。このような事態は終わりにしなければならない」と強い表現でけん制していた。(c)AFP/Adel Zaanoun with Phil Hazlewood in Jerusalem