【2月4日 AFP】南米チリの当局が3日発表したところによると、同国各地で発生した森林火災が住宅街などに燃え移り、少なくとも46人が死亡した。ガブリエル・ボリッチ(Gabriel Boric)大統領は「大惨事」だとし、中・南部を対象に非常事態を宣言した。

 中部バルパライソ(Valparaiso)州当局は被災地に燃料など緊急支援物資を搬入するため、一部地区を対象に同日午後9時以降の外出を禁止。一部住民に退避勧告も発令した。

 カロリナ・トア(Carolina Toha)内務・治安相によると、同日正午時点で全国92か所で火災を確認。40か所は鎮火したが、29か所では依然、消火活動が行われている。延焼面積は計4万3000ヘクタールに及んでいる。

 ボリッチ大統領は同日午後、被災地をヘリで視察後、「犠牲者数はさらに増えるだろう」と述べた。

 チリでは空気が乾燥していることに加え、気温が40度にまで上昇しており、火の手が広がりやすい状態となっている。(c)AFP/Javier TORRES with Paula BUSTAMANTE in Santiago