【1月14日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)におけるイスラエル軍とイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が14日、開始から100日目を迎えた。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はハマス掃討作戦は「誰にも止められない」とし、殲滅(せんめつ)を目指し攻撃を継続する考えを改めて示した。

 ハマスが実効支配するガザの保健当局によると、戦闘に伴い少なくとも2万3843人が死亡。その大半は女性と子どもとされる。

 ハマスは昨年10月7日にイスラエルに越境攻撃を仕掛けた際、約250人を拉致。ガザでは依然132人が人質として捕らえられているとみられる。少なくとも25人は死亡したもようだ。

 一方、イスラエルはガザで「ジェノサイド(集団殺害)」を行っているとして国際司法裁判所(ICJ)に提訴されているが、ネタニヤフ氏は13日、テレビで放映された記者会見で「ハーグ(ICJ)も『悪の枢軸』もわれわれを制止することはできない」と述べた。

 悪の枢軸は、レバノン、シリア、イラク、イエメンの「抵抗の枢軸」と呼ばれるイランが支援する勢力を指す。

 イスラエル・テルアビブではこの日、人質解放を政府に求める数千人規模のデモが行われるなど、ネタニヤフ政権への圧力も強まっている。

 イスラエル軍に包囲されているガザでは飲食料や医薬品、燃料が底を突いており、衛生管理体制が破綻。ガザ住民のほぼ85%に相当する190万人が避難民となっているとされ、冬の雨が悲惨な人道状況を一段と悪化させている。(c)AFP/Adel Zaanoun with Joseph Boyle in Jerusalem