【1月12日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は11日、米英軍が紅海(Red Sea)での商船への攻撃に対する「防衛行動」として、イエメンの親イラン武装組織フーシ派(Huthi)に対する空爆を開始したと発表した。

 バイデン氏は声明で、フーシ派への攻撃は、紅海におけるフーシ派による27回の「前例のない」商船への攻撃に対する防衛行動で、オーストラリア、バーレーン、カナダ、オランダの「支援」を受けて実施したと説明。必要であればさらなる攻撃命令も「ためらわない」と述べた。

 バイデン氏は「本日、私の指示によって米軍は、世界で最も重要な水路の一つにおける航行の自由を脅かすフーシ派が使用しているイエメン国内の多くの標的に対する攻撃を成功させた」と述べた。

「これらの標的を絞った攻撃は、米国とそのパートナーがわれわれの人員に対する攻撃を容認せず、世界で最も重要な商用航路の一つにおける航行の自由を脅かす敵対的行為者を許さないという明確なメッセージだ」と付け加えた。

 バイデン氏によると、フーシ派への攻撃には、「歴史上初めて対艦弾道ミサイルも使用された」。

 米メディアによると、攻撃には戦闘機と巡航ミサイル「トマホーク(Tomahawk)」が使用された。

 イエメンの広範囲を実効支配するフーシ派は、昨年10月7日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)がイスラエルを奇襲したことでガザ紛争がぼっ発して以降、パレスチナ側への連帯を表明し、商船への無人機やミサイルによる攻撃を繰り返している。(c)AFP