【1月11日 CGTN Japanese】中国海洋石油グループ(CNOOC)は9日、中国が独自に開発したアジア初の船用ローターセイル(風力推進補助装置)が「海洋石油226船」に搭載され、正式に使用を開始したと発表しました。これは中国が商船用のローターセイルの開発で技術を確立したことを意味しています。

 ローターセイルの高さは18メートル、直径は4メートル、重さは40トンあります。船舶に取り付けられた回転中のローターに風が吹き込むことで、円筒形の大きな帆(セイル)が自動的に開き、モーターが帆を回転させ、船舶の進行方向に推力を与えることができます。1分間に最速で200回転することができ、大型作業船は平均5~25%の燃料消費量を節約することが可能です。このようなローターセイルはタンカー、フェリー、ばら積み貨物船、ローロー船など、より広いデッキを持つさまざまな船型に適用し、氷点下25度の環境でも正常に稼働できるということです。

「海洋石油226船」の船長の呉力国氏は、「船舶の環境とエネルギー消費に対するシミュレーション分析の結果、ローターセイルを搭載することで、毎年平均12%の燃料消費量を節約でき、二酸化炭素排出量を約412トン削減できる」と述べました。

 CNOOCローターセイルプロジェクトの責任者を務める楊雲展氏は、「取り外し可能な台座と一体化したスマートなセントラルコントロールシステムを新たに開発したことにより、航路の風速と風向を自動的に取得するとともに、ローターセイルの作業の姿勢を調整してエネルギーを最大限に獲得できる」と話しました。

 中国近海の航路は風力資源が非常に豊富で、平均風速は毎秒5.5~7.9メートルに達することから、ローターセイルの利用は明るい見通しを持っています。また、ローターセイルは、他の機器や燃料にも合わせやすい性質があって既存の船にも取り付けることができます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News