【1月1日 AFP】米海軍は12月31日、イエメン沖の紅海(Red Sea)でコンテナ船を襲った親イラン武装組織フーシ派(Huthis)と交戦し、同組織の小型ボート4隻のうち3隻を撃沈したと発表した。米中央軍(CENTCOM)が明らかにした。フーシ派側は、この攻撃で10人が死亡または行方不明になったとしている。

 イエメンの首都サヌアや、同国の紅海沿岸地域の大半を支配するフーシ派は、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での紛争でパレスチナ側への連帯を表明し、世界の貿易量の12%が通過する紅海で商船への無人機やミサイルによる攻撃を繰り返している。

 これを受け米国は昨年12月、重要な航路である紅海をフーシ派の攻撃から守るため、商船の護衛に当たる多国籍の連合海上部隊を結成した。

 米中央軍によると、デンマークの企業が所有するコンテナ船「Maersk Hangzhou」から紅海を航行中に24時間で2回目の攻撃を受けたとの救難信号を受け、海軍が現場に急行した。同船は1回目の攻撃では対艦弾道ミサイル2発の標的にされ、1発は米軍が迎撃したが、もう1発が着弾した。

 米軍ヘリはフーシ派の銃撃を受け、「自衛のために反撃」し、コンテナ船まで20メートルに迫ったボート4隻のうち3隻を撃沈した。3隻の乗組員は殺害したが、4隻目には逃げられたという。

 フーシ派の報道担当者はX(旧ツイッター)に投稿した声明で、米軍による今回の攻撃で同組織の海上部隊のメンバー10人が死亡または行方不明になったと認めた。コンテナ船を攻撃したのは紅海を航行するイスラエルの船および同国に向かう船を阻止する作戦の一環だったと説明した。(c)AFP