【12月27日 AFP】ロシアのアレクサンドル・ノバク(Alexander Novak)副首相は27日、自国産の石油について、欧州向けの輸出量は激減し、中国とインドに大半が輸出されていると明らかにした。

 2022年2月にウクライナに侵攻したロシアに対し、西側諸国は石油の禁輸など多数の制裁を科している。

 エネルギー政策を担当するノバク氏はテレビ放送されたインタビューで、「以前は原油と石油製品の計40〜45%を欧州に供給していた。今年は全輸出量の4〜5%を超えることはないとみている」と述べた。

 その上でノバク氏は、現在主要な輸出先となっているのは中国とインドで、中国への輸出量は全体の45〜50%にまで増えていると明かした。

 インドはかつて、ロシアから石油をほとんど輸入していなかったが、ノバク氏によると、2年間で「インド向け輸出量は全体の約40%にまで増加した」という。

 報道によると、インドはロシアから原油を安く買い入れ、精製して欧州諸国に販売している。

 ノバク氏は、ロシアの石油および天然ガスからの収益は合計で9兆ルーブル(約14兆円)に達する見込みだと述べた。これはウクライナ侵攻以前の2021年とほぼ同水準となる。(c)AFP