【12月8日 CGTN Japanese】中国南西部の山間部にある錦屏地下実験室第2期プロジェクトの大深度地下・超低レベルバックグラウンド放射線先端物理学実験施設の施工が7日に完了し、実験条件が整いました。このことは、世界で最も深く、最も大きい大深度地下実験施設が科学研究に投入されることを意味します。

 この実験施設には清華大学、上海交通大学、北京師範大学、中国原子力科学研究院、中国科学院武漢岩土力学研究所などの大学や研究機関の10の実験チームが第1陣として入居し、科学実験を始めます。

 同実験施設は、バックグラウンド放射線レベルが極めて低い世界最大規模の総合実験施設です。実験室は800階建てのビルの高さに相当する地下2400メートルの岩盤の下に位置し、総容積は33万立方メートルです。宇宙線の干渉を効果的に遮断し、ダークマターの測定などの研究に対して、極めて「清純」な放射線環境を提供できるほか、行き来に利便性があり、十分な電力と水源の確保、整備されたインフラなどの強みを備えています。

 同実験施設はダークマターの検出および研究、ニュートリノ、天体核物理学など最先端の物理研究に、バックグラウンド放射線が超低レベルである実験環境を提供できます。また、世界に開放された共有実験プラットフォームとして、岩石力学や高深度医学などの分野の実験を行う絶好の研究の場でもあります。同実験室は今後、先端的な学際研究が盛んに行われる世界一流の大深度地下科学研究センターになる見込みです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News