【11月19日 AFP】地球温暖化の抑制に向けては大気中の二酸化炭素(CO2)を回収する技術が必須とされるが、米カリフォルニア州サンフランシスコのスタートアップ(新興企業)は、CO2を吸収する「スポンジ」として石灰石を使うことで、それは可能になるとしている。

 新分野であるCO2回収技術で注目を集めるのは、米企業「エアルーム(Heirloom)」だ。既にマイクロソフト(Microsoft)と契約を結び、同社のゼロエミッション(排出ゼロ)計画を支援している。

 各国政府も、気候変動を引き起こす温室効果ガスの排出削減目標の達成に向け、CO2回収技術に着目している。

 エアルームの共同創設者で最高経営責任者(CEO)のシャシャンク・サマラ(Shashank Samala)氏は、大気中からCO2を直接回収する技術について、CO2濃度が現在ほど高くなかった時代に戻してくれる「タイムマシン」のようなものだと話す。

「気候変動を逆転させてかつての環境に戻したいなら、蓄積されたCO2を除去する回収技術が最適だ」

 中東ドバイで11月30日~12月12日に開催される、国連(UN)気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)でも、CO2回収技術は注目の的となりそうだ。

 この技術をめぐっては、ゼロエミッションに近づくために必要な手段だとの見方が多いが、気候変動の抑制に向け必要とされるコスト負担を回避するための安易なやり方ではないかと懸念する向きもある。

 ただ、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、世界の気温上昇を産業革命前と比べ1.5度に抑える目標を達成するためには、CO2の回収・貯留システムの導入は避けて通れないとみている。