【11月2日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は1日、「ユダヤ人の命」と「パレスチナ人の命」の価値をめぐる議論を「残念に思う」として、「(パレスチナ自治区)ガザ地区(Gaza Strip)の民間人をまず守るべきだ」と呼び掛けた。

 マクロン氏は訪問先のカザフスタンの首都アスタナで学生に向けて英語で演説し、「『ユダヤ人の命の方が大切だ』『パレスチナ人の命の方が大切だ』といった人々を分断する議論を残念に思う。クレージーだー」「この世界ではすべての命が大切だ」と述べた。

 さらに、ガザの民間人は「テロ攻撃とは無関係だ」と指摘。「テロ組織を攻撃し処罰することは必要だが、民間人を攻撃すべきではない」と主張した。

 マクロン氏は「報復攻撃では民間人を守り、テロ組織にターゲットを絞らなければならない」「この世界ではすべての命が大切であるため、この点を区別しておきたい」として、 フランスや欧州連合(EU)各首脳が、イスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルの「人道的休戦」を呼び掛けたのはこのためだと説明した。(c)AFP