【11月1日 AFP】ケニアを訪問中のチャールズ英国王(King Charles III)は10月31日、ウィリアム・ルト(William Ruto)大統領主催の晩さん会で、植民地時代の独立運動を英国が弾圧したことについて「忌まわしく、正当化できない暴力行為」があったと認め、「過去の過ちについて最も深い悲しみと遺憾」を表明した。

 ケニアでは1952~60年、「マウマウの反乱」と呼ばれる独立闘争が行われた。その間、最大民族キクユ(Kikuyu)を中心に少なくとも1万人が殺害された。さらに数万人が裁判なしに収容所に送られ、拷問されたり処刑されたりした。

 チャールズ国王は当時の英国による弾圧について、「弁解の余地はない」と語った。ただ、正式な謝罪には至らなかった。

 晩さん会に先立ち、国王はカミラ王妃(Queen Consort Camilla)とともに、ウフル・ガーデン(Uhuru Gardens、独立記念公園)で無名戦士の墓に花束を供えた。ケニアは12月12日に独立60周年を迎える。

 チャールズ国王は11月3日まで滞在の予定。英連邦(Commonwealth)構成国訪問は戴冠式後初めて。(c)AFP