【10月23日 CGTN Japanese】18日夜に発行された権威ある国際科学誌「ネイチャー」に、中国東部の浙江大学の研究チームが寄稿した新型の抗うつ薬が持続的に有効な理由を解明した論文が掲載されました。

 同論文は、将来の臨床投薬と新型薬物の設計に新しい構想を提供したと見られています。

 ここ数年、多くの抗うつ薬の中でもケタミンが新型の薬として大きな注目を集めています。その特長は迅速で薬効も持続することで、科学者は「この半世紀における臨床精神病学分野で最も重要な発見」と見なしています。

 うつ病研究に注力してきた浙江大学医学部脳科学・脳医学部の胡海嵐教授チームが2018年に「ネイチャー」に掲載された論文は、ケタミンの即効性についての謎を解明しました。同チームは今回、ケタミンの薬効の持続性の問題に解答しました。

 胡教授によれば、今回の研究は臨床上でより低用量の投薬やより持続的な治療効果を実現するための理論面からの指針を提供するだけでなく、新型抗うつ薬の改善にも方向性と根拠を提供しました。今後は解明された機序を応用して、ケタミンの薬効を延長し、反復投与を減らせるとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News