【10月22日 AFP】スイスのシュテファン・ブレットラー(Stefan Blaettler)検事総長は21日、パレスチナのイスラム組織ハマス(Hamas)について、スイスとしてはテロ組織に指定していないものの、同国がハマスの資金調達源になっている疑いがあるとして捜査に着手したことを明らかにした。

 ブレットラー氏は、公共放送のドイツ語局SRFのインタビューで、詳細には言及しなかったが、ハマスによるイスラエルへの越境攻撃(7日)の「数週間前に」捜査が開始されたと述べた。

 この発言の後、検事総長室はAFPに対し、捜査対象は「ハマスによるスイスからの資金調達疑惑」だと説明した。

 スイスは欧州連合(EU)や米国と一線を画してハマスをテロ組織に指定しておらず、制裁も科していない。このため捜査は難航が予想される。

 ただ、ハマスによるイスラエル攻撃を受けて対応を求める声が強まっており、政府は11日、「ハマスはテロ組織に指定されるべきだとの認識」を表明。現在、作業部会がテロ指定に向けた選択肢を検討している。(c)AFP