【10月19日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)高官は18日、訪問中の中国・北京でAFPに対し、中国との経済協力を強化する方針を表明した。

 巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の国際会議に出席するため北京を訪れていたヌールディン・アジジ(Nooruddin Azizi)商工相は中国との会談について、「投資および良好な2か国間の良好な関係維持について話し合う」と述べた。

 タリバンは2021年、米軍撤退の混乱に乗じ再び実権を握ったが、タリバンを正式に承認した国はない。

 だが、タリバン暫定政権は中国政府と外交関係を維持しており、中国はアジジ氏を一帯一路の提唱から10年を迎えるのを記念し開催した会議に招待した。

 アジジ氏はAFPに「われわれはすでに(多数の)プロジェクトについて中国と契約を交わしている」と述べた。

 アフガニスタンは銅や金など鉱物資源が豊富で、一帯一路への参加は重要な意味を持つ。

 アジジ氏は「中国はどの国よりもアフガニスタンの発展に関心がある」とし、一帯一路への正式参加に向け協議中だと付け加えた。

 数十年にわたり紛争が続いたアフガニスタンの安定維持は、国境の安定化と隣国パキスタンでの戦略的インフラ投資確保を目指す中国にとって、重要事項となっている。(c)AFP