【10月18日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、訪問先の中国で習近平(Xi Jinping)国家主席と会談し、両国関係は世界の紛争を受けて「強化」されたとの認識を示した。一方習氏も、両氏の深い友情と、両国の「政治・経済関係の深化」をたたえた。

 巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の国際協力サミットフォーラムに出席するため、ロシアの国際的孤立を招いたウクライナ侵攻開始以降では初めて主要国を訪問したプーチン氏は、首都北京の人民大会堂(Great Hall of the People)で「旧友」の習氏との会談に臨んだ。

 会談後に記者会見したプーチン氏は、世界的な混乱を受けて中国とロシアの距離が縮んだとの見方を示し、「これらすべての外的要因は共通の脅威であり、ロシアと中国の協力を強化している」と述べた。

 国営新華社通信によると、習氏も「両国の政治的信頼関係は継続的に深化している」と述べ、「緊密かつ有効な戦略的協調」を評価した。

 また習氏は、フォーラムの主賓として招いたプーチン氏と過去10年で42回面会してきたことに触れ、「仕事の上での良好な関係と深い友情を築いてきた」と述べたとされる。

 一方、ロシア大統領府は、プーチン氏が習氏を「親愛なる友人」と呼び、「現在の困難な状況」における「外交面での緊密な協調」の重要性を強調したとする公式声明を出した。

 さらに両首脳は、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の病院で17日夜に爆発があり、多数が犠牲になった事態についても言及した。

「悲劇」であり、「恐ろしい出来事だ」と表現したプーチン氏は、「衝突をできるだけ早く終わらせる必要性を示す警鐘になることを心から願う」と述べ、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルの衝突を終結させなければならないと訴えた。

 新華社によると、習氏も、「国際社会としての公平性と正義」を守るため、両国の協力を促したとされる。(c)AFP/James Edgar and Oliver Hotham, with Luna Lin