ハマスに拉致された外国人、無事祈る家族の声
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【10月12日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)がイスラエルに対して行った前例のない大規模攻撃で、多数の外国人が拉致された。家族らの無事を祈る声をまとめた。
■「一秒たりとも無駄にはできない」
ドイツ出身のリカルダ・ルーク(Ricarda Louk)さんは、拡散された動画の中で娘のシャニ(Shani Louk)さんの姿を確認した。
独公共放送ARDの10日の放送でリカルドさんは、娘は生きているが頭部に大きなけがをしており、重体だという新たな情報を得たと話した。
シャニさんが映っているとされる動画は、ピックアップトラックの荷台に意識のない若い女性が半裸でうつぶせに横たわっているもので、ハマス襲撃直後の7日に撮影されたとみられる。
リカルダさんは、複数のタトゥーと先が金色に染められたの長い黒髪からシャニさんだと分かったと話している。
「一秒たりとも無駄にはできない。私たちはドイツ政府に迅速な対応を求めている」と語った。
シャニさんは、ガザ地区にほど近いイスラエル南部の砂漠で行われていた音楽祭に参加していた。ハマスはこの音楽祭を襲撃。死者数は最大で250人とされている。
■「戻ったら抱きしめたい」
タイ人のカンヤラット・スリヤシー(Kanyarat Suriyasri)さんは、イスラエルに出稼ぎに行っていた夫のオーワート(Owat Suriyasri)さんが、ハマスに拉致されたと知り、胸が張り裂ける思いがした。
カンヤラットさんは東部シーサケート(Si Saket)県でAFPの取材に応じ「良い知らせを待っている」と語った。
オーワートさんは2021年から、妻と2人の子どものために家を建て替えたいと夢見て、イスラエルへと向かった。借金があり、タイより稼ぎのいい国に行くしかなかったと話す。
夫が帰って来たら「抱きしめたい」とカンヤラットさんは話す。
ハマスとイスラエルとの衝突により、これまでにタイ人21人が命を落とした。