【7月11日 AFP】北朝鮮は10日、領空を侵犯した米国の偵察機は撃墜すると警告するとともに、朝鮮半島(Korean Peninsula)近海に核兵器を搭載可能な原子力潜水艦を配備する米政府の計画を非難した。

 北朝鮮国防省の報道官は朝鮮中央通信(KCNA)を通じて発表した声明で、米国は「戦時下以上に偵察活動を強化している」と述べ、今月に入って8日連続で米軍偵察機が「挑発的な」飛行を行い、1機が日本海側の北朝鮮の領空に「複数回」侵入したと主張。

「米空軍の戦略偵察機の撃墜という衝撃的な事故が朝鮮東海(日本海の北朝鮮側の呼称)で起きない保証はない」として、米軍機を撃墜した過去の事例を引き合いに出し、米国が「必死に計画した」偵察飛行の代償を払うことになると警告した。

 さらに、米国の朝鮮半島への戦略核配備計画は、北朝鮮に対する「核によるあからさまな脅し」であり、周辺地域と世界の安全保障に重大な脅威をもたらすと非難。「現在の状況は、米国の挑発的な軍事行動によって、朝鮮半島情勢が核戦争の瀬戸際に近づいていることを明確に示している」と訴えた。(c)AFP